PER(株価収益率)と一緒に比較することが多いPBR(株価純資産倍率)。1倍割れてたら割安って聞いたけど本当なのかな?
こんな疑問に答えます。
こんにちは、カツヤマ( @katsu8ma )です。今回は長期投資6年目の目線から投資初期に知りたかったPBRについて記載したいと思います。投資を始めてからなんとなく教科書(投資本)を見て理解している方もいませんか?計算根拠も分かると理解が深まると思います。
前回のPER(株価収益率)について纏めた記事はこちら👇
この記事を読んで分かること
1.PBR(株価純資産倍率)のおさらい【1株当たり純資産に対して株価が何倍まで買われているのか】
2.PBRが1倍を割っていると割安って本当?【計算根拠から考えてみよう】
3.長期投資にPBRを上手く活用するには?【ほとんど無いのが現実】
1.PBR(株価純資産倍率)のおさらい【1株当たり純資産に対して株価が何倍まで買われているのか】
あの・・・PBRが株価純資産倍率って言ったものの実は良く分かっていません。1倍割れていると割安なのかな。といった程度しか・・・。
大丈夫です、自分も初めはそうでした。ひとつずつ順を追って説明していきますね。
PBRは企業の1株当たりの純資産に対して株価が何倍まで買われているかを示している指標。
そうなんですね・・・あの純資産ってどんなものなのでしょうか?
純資産は企業が保有している全資産額から負債額を差し引いた残りのお金になります。よく言われるのが企業の清算価値ですね。
清算価値ってなんだろう?
例えばとある企業の株式を全部買い取ったうえで企業を解散させると仮定する。
その中で保有している資産をバラ売りにする。
売却時に得たお金から借入先(銀行等)に返済した後に残った金額のこと。
2.BRが1倍を割っていると割安って本当?【計算根拠から考えてみよう】
うーん・・・結局PBRが1倍を割り込んでいる時は純資産に対して割安、という理解であっていますか?
そうですね・・・こんなイメージは如何でしょうか?
PBRが1倍を割り込む≒清算価値に対して全ての株式を買い取るのに必要な金額が少なくなる
→結果的に企業を解散させると最後に利益が残る。
理解しました。でも全ての株式を買い取ることなんて出来るのでしょうか?
良い着眼点ですね。これは資金力の問題ではなく、創業家がいる企業であれば全て買い取るのは困難だと思われます。
でもここでは仮に全部買い取れたと仮定してみましょう。
分かりました。そうしたら企業を解散させて、持っている資産を売却していけばいいんですね?
はい、でもここに大事なポイントがあります。
純資産として帳簿に載っている通りの金額通りに全ての資産を本当に売却出来るのか?
えっ売れないんですか?
下のグラフを見てもらうと分かりやすいのですが、保有している土地が仮に200億円で資産として記載されているとしましょう。
もし土地の価格(地価)が下がっていたら150億円等で売ることになるかもしれません。
それだと他の資産にも同じことが言えそうですね。
そうゆうことです。純資産が必ず売った時の額と同じではない、ということが分かることが大事だと思います。
PBRが1倍を割り込んでいたとしても
最終的に得られるお金は全ての株式を買った金額より少なくなってしまう可能性がある。
3.長期投資にPBRを上手く活用するには?【ほとんど無いのが現実】
今までの話の流れから長期投資にPBRは上手く活用出来たりしますか?
単純な目安としてはPERと同じでPBRも使えると思いますが、稼ぐ、といった目的では殆ど上手く使える場面は少ないと思われます。
逆に質問です。
今の様に誰でもPERやPBR等で簡単にスクリーニング出来てしまう中で割安を判断して儲けることが出来ると思いますか?
確かに・・・。
そうなんです。簡単な財務分析は誰でも出来るようになってしまっています。短期間で皆を出し抜いて稼ぐような方法はほぼ無いと考えていいでしょう。
最後まで読んでいただき有難うございます、コメント等を頂けると嬉しいです(次回テーマ希望等)。
~学び続ける人の人生は常に前向き~