こんにちは、カツヤマ(@katsu8ma)です!
6613 QDレーザが2月10日に2022年3月期の3Q決算を発表しました。決算説明資料を基に内容を確認していきたいと思います。
それでは早速見て行きましょう。
QDレーザがどんな会社なんだろう?という方向けの記事はこちら👇
3Q決算の特記事項
各指標の着地状況は、下表の通り。
コロナ禍が終息しない影響により業績は下方修正発表。
量産が期待されていたシリコンフォトニクスは1年延期へ。
アイオーコアのチップはテスト販売済だが最終の顧客がテストしている段階。
今年終わる予定のものが遅れている(商品に問題がある訳ではない)。
2月時点で修正した通期業績予想はクリア出来る見込みとのことなので期待して待ちたい。
レーザーデバイス事業
レーザーデバイス事業は1Q決算説明資料同様、5つに分けて説明していきます。
その前に半導体レーザはこれからの新しい時代5Gであったり自動運転等で必要な技術となります。
これらすべてに製品開発出来るというのが強みですね。
精密加工用DFBレーザ
北米:レーザー装置メーカーの新規加工装置量産が開始されたことが上振れ要因。
どんな構造?
レーザーのジャイアント企業4~5社は半導体レーザ技術を内製で持っており外に出さない。
QDレーザの顧客は半導体レーザ技術を持っていないため、ジャイアントと戦っていく中でQDレーザと協力している。順次顧客が保有している装置の中で置き換わりが起き市場が出来てきている。
欧州:半導体ウエハプロセス時の検査装置に使用する光源受注が好調。
半導体ウエハの表面粗さを見ていくものですね。QDレーザの技術を使って欧州で検査してまた日本で納入されるのはグローバルなバリューチェーンで面白い。
アジア:地形・気象観測用LiDAR用光源の売上に関しては顧客側がビジネスチャンスを見出している印象。今後の展開に注目したい。
精密加工用レーザを個人的な解釈で簡単にまとめると
従来から使用されているのはガスレーザや固体レーザ
⇒素材に熱を加えてしまう
QDレーザの超短パルスDFB(※)レーザ
⇒10ピコ秒以下(1兆分の1)の短パルスレーザなので素材に熱影響を与えずに加工が可能
(※)DFB:Distributed Feedback の略で日本語でいうところの分布帰還型レーザ。
通常振幅しやすいレーザに対して波長安定性が高く、線幅が非常に狭い(真っすぐレーザを飛ばせると自分は理解しました)
バイオ検査装置用小型可視レーザ
1Q、2Qに引き続き、中国のバイオメディカル装置メーカーのアプリ量産を受けての受注増加(前年同期比72%)。
センシング分野ではオレンジや黄緑といったレーザーを出せるようになりこの分野に進出出来るようになったとのこと。
フローサイトメーターは5000台の市場規模に対しQDレーザーは20%のシェアを確保しつつある状況。
フローサイトメーターというのは血液の中に血小板、赤血球や白血球があり、その中で白血球が大事になる。
白血球は5種類のリンパ球を含めた細胞を持っている。血液をそれぞれの白血球に流す際にレーザーを当てることで何が通ったかが分かり、血液の組成や悪いものが増えている等の情報が得られる。
スマホみたいにどんどん小型化、高性能化が図られていく。
5年後にバイオメディカル装置用光源の業界シェア20%が目標。
菅原社長もまだまだ序の口とおっしゃっているので期待しましょう。
センサ用高出力レーザ
通信用量子ドットレーザ
日米欧9社とシリコンフォトニクス用光源を共同開発(会社毎に必要とする光源は別)
→この事実がQDレーザの将来性を物語っている。
それもあって菅原社長としてはそこまで心配している様子は見られなかった。
開発受託
元々、眼鏡店や大学、医療機器メーカーからの要望を受けて開発受託を開始。
いよいよ来年、簡易検眼機が商品化に繋がり、順次ハードも発売されていく。
最終的にはヘルスケアのプラットフォームが出来て健康に困らない社会を期待したい。
レーザアイウェア事業
RETISSA DisplayⅡはコロナ禍で韓国や中国での展開が上手くいかず(動くことが出来ない)苦戦。
そのなかでアクセサリカメラ上市(2021/8/31)や日常生活用具補助金、行政予算を利用して国内での展開を発展。お求めやすいところまで来ていると菅原社長。
市場期待が高まりそうな米国での認知向上として米国ECサイトが3月初旬に開設されるのは楽しみ。
ワラントにより株価は低迷中【約5億円調達済】
株価としては1Q決算後、約1000円程度まで下落して時価総額も350億円程度でした。
2Q決算前は地合いもあると思いますが800円台まで売られ決算日は914円(時価総額は約300億円)。
2月時点では地合いもありますが500円割れの水準へ。新株予約権発行も下限670円のため現在は行使できず。
菅原社長曰く、約5億円を調達したようですが合計で約50億円と考えると1/10程度ですか・・・。
まだまだ先は長そうですね。
SBI証券のS株で手数料無料化が公表されたので株価下落時は注目していきたい。
今日はここまで。最後まで読んでいただき有難うございました。
~学び続ける人の人生は、常に前向き~