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6613 QDレーザFY2022決算 【通信用量子ドットレーザは車載LiDAR受注好調】

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投資始めたての方

6613 QDレーザが5月12日にFY2022決算を発表したけどどんな内容だったんだろう?

こんにちは、カツヤマ(@katsu8ma)です!
決算説明動画を基に内容を纏めてみました。
3分程度で見れると思いますので宜しくお願いします。

QDレーザがどんな会社なんだろう?という方向けの記事はこちら👇

この記事を読んで分かること

①FY2022決算の特記事項【通信用量子ドットレーザは車載LiDAR受注好調】

②レーザーアイウェア事業の在庫評価損【新たな3商品へ期待】

③株式市場反応は?【材料に反応して上昇】

目次

FY2022決算の特記事項【通信用量子ドットレーザは車載LiDAR受注好調】

各指標の着地状況は、下表の通り。

コロナ禍が終息しない影響により3Qで業績は下方修正発表した際の記事はこちら👇

引用元:QDレーザ FY2022決算説明資料

売上高:11.01億円と前年同期比23%増加。

レーザデバイス事業でバイオ検査装置用小型可視レーザはじめ受注好調✊
レーザアイウェア事業は金融機関向け販売、カメラ等の新製品販売により増加。

レーザーアイウエア事業は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に終息の目途がつかず。
各国で移動制限が掛かり、展示会等での営業活動に支障。後述しますが、商品戦略見直しで4.08億円の在庫評価損を計上。レーザデバイス事業は増益であるが、営業損失は計画対比で悪化しています。

引用元:QDレーザ FY2022決算説明資料

負債の長期借入金は4.31億円減らして自己資本比率は81.5%から88.9%まで回復。
金利上昇下に於いてはリスクヘッジしている印象を受けます。

レーザーデバイス事業

レーザーデバイス事業は3Q決算説明資料同様、5つに分けて説明していきます。

精密加工用DFBレーザ

スマートフォン等の加工に使用される精密加工用DFBレーザ。
FY2022売上高は3.2億円で前年同期比26%増加。

北米:レーザー装置メーカーの新規加工装置量産が開始されたことが上振れ要因。

今まではスマホをレーザで切っていたが小型パソコンを切る新しい装置の受注が2Qから伸びてきている。

欧州:半導体ウエハプロセス時の検査装置に使用する光源受注が好調。

半導体ウエハの表面粗さを見ていくものですね。QDレーザの技術を使って欧州(フランス)で検査してまた日本で納入されて計測メーカーが使用のはグローバルなバリューチェーンで面白い。

引用元:QDレーザ FY2022決算説明資料

精密加工用レーザを個人的な解釈で簡単にまとめると

従来から使用されているのはガスレーザや固体レーザ
⇒素材に熱を加えてしまう

QDレーザの超短パルスDFB(※)レーザ
⇒10ピコ秒以下(1兆分の1)の短パルスレーザなので素材に熱影響を与えずに加工が可能

(※)DFB:Distributed Feedback の略で日本語でいうところの分布帰還型レーザ。

通常振幅しやすいレーザに対して波長安定性が高く、線幅が非常に狭い(真っすぐレーザを飛ばせると自分は理解しました)

バイオ検査装置用小型可視レーザ

FY2022売上高は1.76億円で前年同期比81%増加と成長。
⇒着実に売上が伸びているのは好印象。

中国ではバイオメディカル装置メーカー向けに採用。
新規アプリケーションのセルソータ(フローサイトメーターの一種)の量産が寄与。
身近なところでは白血球の検査にも使われる。

欧州向けには2014年に顕微鏡(STED)でノーベル賞を取った方が立ち上げた会社向けに新たに100台受注(約1.5億円)。2018、2019年に納入した300台も在庫が無くなり、会社も軌道に乗って再受注に繋がったとのこと。市場規模は約60億円なので拡大余地は大きい(瞬間的にレーザを出せるのは現時点でQDレーザのみ)。

引用元:QDレーザ FY2022決算説明資料

センシング分野ではオレンジや黄緑といったレーザーを出せるようになりこの分野に進出出来るようになったとのこと。フローサイトメーターは5000台の市場規模に対しQDレーザーは20%のシェアを確保しつつある状況。

フローサイトメーターというのは血液の中に血小板、赤血球や白血球があり、その中で白血球が大事になる。

白血球は5種類のリンパ球を含めた細胞を持っている。血液をそれぞれの白血球に流す際にレーザーを当てることで何が通ったかが分かり、血液の組成や悪いものが増えている等の情報が得られる。

引用:QDレーザHPより

センサ用高出力レーザ

FY2022売上高は2.79億円で前年同期比23%増加と好調。
⇒今期累計で新規認定顧客が7社(欧州4社、日本3社)と売上を牽引。

引用元:QDレーザ FY2022決算説明資料

通信用量子ドットレーザ

FY2022売上高は1.27億円で前年同期比8%減少。
⇒自動運転に必要なLiDAR(人間の眼の代わり)開発受注は順調。
 こちらは量産待ちの状況なのでゆっくり経過を見ていきたい。

引用元:QDレーザ FY2022決算説明資料

日米欧9社とシリコンフォトニクス用光源を共同開発(会社毎に必要とする光源は別)
→アイオーコア社がサンプル出荷開始してアメリカでの評価が始まている段階。

それもあって菅原社長としてはそこまで心配している様子は見られなかった。

引用元:QDレーザ FY2022決算説明資料

開発受託

FY2022売上高は1.02億円。前年同期比18%減少。
検眼機の開発が進み屈折力測定装置の基本仕様を定めて納品へ。
⇒検眼を低コスト、小型化、容易な操作性を実現出来る装置が試作機から本格的に世に広がるのを待ちたい。

元々、眼鏡店や大学、医療機器メーカーからの要望を受けて開発受託を開始。
いよいよ簡易検眼機(MEOCHECK)が商品化され、緑内障等の早期発見に繋がっていく。

引用元:QDレーザ 「目の健康イベント」でセルフチェック装置MEOCHECKを公開します
引用元:QDレーザ FY2022決算説明資料

レーザアイウェア事業

FY2022売上高は0.94億円で前年同期比75%増加と2Qが牽引して好調維持。
⇒RETISSAメディカルは参天製薬やシードと連携してロービジョン・角膜外来紹介を479件、そしてデモも147件行う等、医学会への認知が進んでいる。

RETISSA DisplayⅡは日常生活用具として行政予算を用いながらリハビリテーション病院へ導入済。

市場期待が高まりそうな米国での認知向上として米国ECサイトが3月初旬に開設。
また、ソニーと新商品を米国の展示会で共同出店。来期以降の売上に繋がるか期待したい。

引用元:QDレーザ FY2022決算説明資料

レーザーアイウェア事業の在庫評価損【新たな3商品へ期待】

先述の通り、在庫評価損で4.08億円を計上。

理由は新型コロナウイルス感染症影響で中国、韓国等で行動規制発生。
→海外展開が上手くいかなかった。

一方で新商品3点に手ごたえを感じていることから財務体質健全化を目的に実施。

<新商品>
①RETISSA ON HAND(盲目の方でも読書が出来るように網膜へ投影する機械)
→図書館や学校等の公共機関で使用されるように取組み中。
②RETISSA SUPER CAPTURE(デジタルカメラ用網膜投影ビューファインダ)
③MEOCHECK(簡易検眼機)

引用元:QDレーザ FY2022決算説明資料

③株式市場反応は?【材料に反応して上昇】

新株予約権発行で株価は低迷して迎えた本決算。レーザアイウェア事業の在庫評価損を受けて株式市場の反応はいまいちでしたが、25日付けの化学工業日報で同社が量子ドットレーザーに対応したエピタキシャルウエハー(高品質ウエハ)とファウンドリーサービス(ICの製造を行うサービス)の市場開拓を進めると報じた?ことで株価は急騰(車載のLiDARが伸びているのもあると思います)。

株価が上がっても新株発行権が行使されていくので気長に成長を見守りたいと思います。

参照:Google Finance

今日はここまで。最後まで読んでいただき有難うございました。

~学び続ける人の人生は、常に前向き~

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