こんにちは、カツヤマ( @katsu8ma )です。4429 リックソフト が1月14日に2022年2月期3Q決算を発表しましたので内容を見て行きます。
2022年2月期2Q決算について纏めた記事はこちら↓
この記事を読んでわかること
1. 2022年2月期3Q決算内容【自社ソフト開発が好調】
2. 事業トピックス【DX推進加速】
3. 今後の将来性【自社開発ソフトの拡充が鍵】
1. 2022年2月期3Q決算内容【自社ソフト開発が好調】
各指標の着地状況
前回の2Q決算売上高は対前年比+16.3%増益、当期純利益は対前年比+18.8%減益といった結果でした。
2Q単体で見ても売上高10.46億円と過去実績から見ても3位の結果。
製品値上げ前の駆け込みによって出た4Q売上高は過去最高の15.92億円。
今回の3Q単体では10.67億円と2Qを上回る数字。売上に季節性は無いため、コンスタントに売上が上昇していることが大事だと思います。
3Q累計売上高は30.19億円(YoY+6.3%)。
前回の本決算時の説明資料にも記載がある通り、人材と開発への投資を継続中の為、増収減益の結果。
業務別売上高
・ライセンス売上 ⇒ 21.8億円で対前年比+6.1%の成長
前期3Qの大口案件3.7億円を考慮すると良い成長率。
・SI、有償研修等 ⇒ 3.83億円で対前年比▲4.5%(コロナ禍で営業も難しく苦戦中)
・クラウドサービス ⇒ 2.3億円で対前年比+5.0%と以前の様な急激な伸びは無いが、着実な成長
クラウドサービスに関しては2020年2月期の成長率が42.8%だったのを考えると物足りない印象ですね。
・自社ソフト開発 ⇒ 2.25億円で対前年比+37.2%と高成長率継続
2020年2月期の成長率が25.3%、2021年2月期が44.8%だったことを考えると、以前の決算説明で大貫社長が話していた意識して自社ソフト開発を伸ばしたいと言っていた事が狙い通り進められている印象。
Cloud製品に付加価値をつけて販売していくスタイルは顧客からのニーズも非常に高いと大貫社長も前回の決算説明会で話されていたので今後の展開にも注目していきたい。
2021年2月期4Qの売上高は凄いですが、今回の3Qも3位の売上高となります(2Q上回り)。
財政状態【財政は流動負債減少で成長投資資金確保】
流動負債がFY2021の12.22億円から5.71億円(6.51億円減少)しており、安定経営が可能な手元資金。
決算説明を聞いている限り、自社開発等を反応見ながら進めていく意向のようです。
2. 事業トピックス【DX推進加速】
D-Accelの第一弾【ぽちっとDXをリリース】
決算説明資料を見る限り、イニシャルコストを抑えて気軽に試せるのが強み。
DX化を推進するために各業務向けのテンプレートが用意されていることは大事なポイント。
効果を実感して有料版にアップデートされるかに注目したい。
BlueMemeと基本合意を締結
ローコード開発向けのアジャイル管理ツールを共同開発し、日本企業のDX推進を加速。
ローコード開発とは?
ビジュアル操作で作成した設計データに基づいてソースコードを自動生成する基盤を用いた開発方法。
既存のアジャイル開発向けのプロジェクト管理ツールはプログラミング言語を記述する所から始まりコストが高額になりやすいため、ローコード開発が注目されています。
リックソフトとのコラボでどんなものが出来上がるか注目していきたい。
3. 今後の将来性【自社開発ソフトの拡充が鍵】
決算後のIRトピックスは以下の通り。
アトラシアン社の Marketplace パートナーとして、プロジェクト管理ツール『Jira Software』や社内 Wiki ツール『Confluence』に便利な機能を追加するアプリ開発に関わる事業を担っている米国子会社リックソフトインクがアトラシアン社のMarketplace Platinum Partner(最高位)へ昇格!
→年間総売上高 100 万ドル以上(うちクラウドに関する割合が 35%以上含む)という要件をクリア。
プログラムへの早期アクセスが可能になる等、ビジネス的にも優位に進めることが出来そうですね。
アトラシアン社は、顧客が製品を最大限、活用できるようにパートナー制度がある。
パートナー制度は以下の4カテゴリー
①ソリューションパートナー
②Marketplace パートナー
③グローバルアライアンスパートナー
④プラットフォームパートナー
2Q決算発表後に株価は2000円台まで回復しましたが地合いもあり1600円前後に失速。
時価総額としても100億円以下まで長期間売り込まれているのでこれからの展開にも期待したいと思う。
本格的な業績はD-Accelで成果が出て来るかがポイントだと思うので引き続き注視していきたいです。