6613 QDレーザが5月12日にFY2022決算を発表したけどどんな内容だったんだろう?
こんにちは、カツヤマ(@katsu8ma)です!
決算説明動画を基に内容を纏めてみました。
3分程度で見れると思いますので宜しくお願いします。
QDレーザがどんな会社なんだろう?という方向けの記事はこちら👇
この記事を読んで分かること
①FY2022決算の特記事項【通信用量子ドットレーザは車載LiDAR受注好調】
②レーザーアイウェア事業の在庫評価損【新たな3商品へ期待】
③株式市場反応は?【材料に反応して上昇】
FY2022決算の特記事項【通信用量子ドットレーザは車載LiDAR受注好調】
各指標の着地状況は、下表の通り。
コロナ禍が終息しない影響により3Qで業績は下方修正発表した際の記事はこちら👇
負債の長期借入金は4.31億円減らして自己資本比率は81.5%から88.9%まで回復。
金利上昇下に於いてはリスクヘッジしている印象を受けます。
レーザーデバイス事業
レーザーデバイス事業は3Q決算説明資料同様、5つに分けて説明していきます。
精密加工用DFBレーザ
北米:レーザー装置メーカーの新規加工装置量産が開始されたことが上振れ要因。
今まではスマホをレーザで切っていたが小型パソコンを切る新しい装置の受注が2Qから伸びてきている。
欧州:半導体ウエハプロセス時の検査装置に使用する光源受注が好調。
半導体ウエハの表面粗さを見ていくものですね。QDレーザの技術を使って欧州(フランス)で検査してまた日本で納入されて計測メーカーが使用のはグローバルなバリューチェーンで面白い。
精密加工用レーザを個人的な解釈で簡単にまとめると
従来から使用されているのはガスレーザや固体レーザ
⇒素材に熱を加えてしまう
QDレーザの超短パルスDFB(※)レーザ
⇒10ピコ秒以下(1兆分の1)の短パルスレーザなので素材に熱影響を与えずに加工が可能
(※)DFB:Distributed Feedback の略で日本語でいうところの分布帰還型レーザ。
通常振幅しやすいレーザに対して波長安定性が高く、線幅が非常に狭い(真っすぐレーザを飛ばせると自分は理解しました)
バイオ検査装置用小型可視レーザ
センシング分野ではオレンジや黄緑といったレーザーを出せるようになりこの分野に進出出来るようになったとのこと。フローサイトメーターは5000台の市場規模に対しQDレーザーは20%のシェアを確保しつつある状況。
フローサイトメーターというのは血液の中に血小板、赤血球や白血球があり、その中で白血球が大事になる。
白血球は5種類のリンパ球を含めた細胞を持っている。血液をそれぞれの白血球に流す際にレーザーを当てることで何が通ったかが分かり、血液の組成や悪いものが増えている等の情報が得られる。
センサ用高出力レーザ
通信用量子ドットレーザ
日米欧9社とシリコンフォトニクス用光源を共同開発(会社毎に必要とする光源は別)
→アイオーコア社がサンプル出荷開始してアメリカでの評価が始まている段階。
それもあって菅原社長としてはそこまで心配している様子は見られなかった。
開発受託
元々、眼鏡店や大学、医療機器メーカーからの要望を受けて開発受託を開始。
いよいよ簡易検眼機(MEOCHECK)が商品化され、緑内障等の早期発見に繋がっていく。
レーザアイウェア事業
RETISSA DisplayⅡは日常生活用具として行政予算を用いながらリハビリテーション病院へ導入済。
市場期待が高まりそうな米国での認知向上として米国ECサイトが3月初旬に開設。
また、ソニーと新商品を米国の展示会で共同出店。来期以降の売上に繋がるか期待したい。
レーザーアイウェア事業の在庫評価損【新たな3商品へ期待】
③株式市場反応は?【材料に反応して上昇】
新株予約権発行で株価は低迷して迎えた本決算。レーザアイウェア事業の在庫評価損を受けて株式市場の反応はいまいちでしたが、25日付けの化学工業日報で同社が量子ドットレーザーに対応したエピタキシャルウエハー(高品質ウエハ)とファウンドリーサービス(ICの製造を行うサービス)の市場開拓を進めると報じた?ことで株価は急騰(車載のLiDARが伸びているのもあると思います)。
株価が上がっても新株発行権が行使されていくので気長に成長を見守りたいと思います。
今日はここまで。最後まで読んでいただき有難うございました。
~学び続ける人の人生は、常に前向き~